忘却前夜.

日々、感じたことを忘れてしまう前に書き置く場所。

"燃え尽き大感謝祭" 備忘録

 

BURNOUT SYNDROMES

「燃え尽き大感謝祭」@浅草花劇場

 

 

あまりにも あまりにも あまりにも書きたい感情があり過ぎて、ツイッターの140字の羅列では収まらなかった書き殴り感想をここにぶん投げて寝ます。散文駄文支離滅裂主観備忘録です。。あしからず。。

 

誰かのセトリ思い出し補助くらいになればいいかなと思います。

 

 

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バーンアウト初のファンクラブイベント「燃え尽き大感謝祭」、一体どんな構成でどんな内容で、どんなテーマでやる気なんだ??というかそもそも歌うのか??ファンクラブイベントというイレギュラーな場だし、緩そうではあるよな〜いつもは演らないレア曲とか聞けたらラッキーだな〜〜まあ楽しみに待つか〜とかいうなんとも呑気な認識で迎えた公演日。

 

入場後、開演。

 

 

3人の登場、盛り上がる場内、午前中からの浅草散策で酷使した足の痛みに、若干の不安とライブが始まることへの高揚感を覚えながら久しぶりの一音目を待つ。

 

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そこに聴こえてきたのは、まだ耳新しいイントロ!!

 

M1「I Don't Wanna Die in the Paradise」

うおおお盲点!!!!

死角だった聞けると思ってなかった!!

 

ファンクラブイベント開幕早々「「今」」のバーンアウトをその技術と熱量をまざまざと見せつけられたというか突きつけられたというか 演奏力と音圧と歌声全てで、ファンクラブイベントというファンの中のファンたちを、これが今のBURNOUT SYNDROMESだぜ 最高だろ?って鼻高々に煽ってくるようなこの選曲。畜生まじでまじでかっこいい、こんなん早々にぶち上がらざるを得ん。この曲の世界掌握感ほんとにたまらんなあ。この曲のBメロを歌う熊谷和海は最高だって古事記にも書いてあんだから。

いやね…共鳴レンサに行けなかった組としては本当に本当にありがたかったんだこれ………

 

 

そして絶対に絶対に絶対に歌ってくれると信じてたよ M2「文學少女」!!!!!

もう本当に、本当に本当に本当に本当に本当にありがとう、いやありがとうとしか言いようがなかったし、ありがとうとしか言いようがなかった。

わたしがバーンアウトの音楽を本気で好きになれたきっかけの曲、爽やかで鬱々しい美しさと創作人の苦悩とか葛藤をみずみずしく描き出していたこの曲のおかげでわたしはバーンアウトの音楽をもっと聞いてみようと思えたし、今となってはかなり私の人生を左右したし、現在進行形で左右してる特別な曲。なんならこの曲だけで一個記事書いてる。

そんな曲をやっと、やっと、やっと生で聴くことができて本当に情緒滅ぶかと思った。何遍も何遍も書き直してきたストーリーを、今や日本だけじゃなく世界中に轟かせている今のバーンアウトがこの曲を、この歌詞をこんなに鮮やかに楽しそうに歌うのなんかもう色々と良すぎるでしょ、説得力の鬼か?????

歌と歌い手を繋ぎ合わせる上で最も大切なのは、その歌に対する歌い手の説得力だと思っているから、熊谷さんが2サビ後半の歌詞を『あの孤独と自殺願望が俺の(僕の?)ための文學になるんだ』って歌い変えたとこ本当に泣いたというか痺れたというか。あなたの文學いまや世界中に轟いちゃってるよすごいよほんと。

 

 

M3「セツナヒコウキ」

なにかとエンカウント率高めなセツナヒコウキ。

今回は世界に飛び立っていく3人のBUNRerへの決意表明的な選曲なのかなとか思たり思わなかったり……国道沿いのひまわり峠から東京に、東京から世界に、どこまでも飛び立っていく3人をこれからも鮮やかに見送って、見送った先でも応援していけたら幸福だな、ただ、ほんの少しだけ、寂しいなと思ってしまうのも許してほしい。時々ね、少しだけね。

 

 

そして聴けると思ってなかったんですけどシリーズ M4「Ms.Thunderbolt」⚡︎⚡︎

この曲はもう終始、あああああ熊谷和海〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!って心にしかならないからあんまり書けないあゝ情けない。リズム隊とギターソロの大暴れサウンド何度聴いてもいいよね〜〜〜〜〜脳味噌掻き回されてる感覚。バーンアウトの3人が醸し出す清潔な妖艶さがすきです。この曲は。

 

 

M5「Good Morning [New]World!」

前回の渋谷で初めて聞いた[New]World!があまりにも良すぎて、個人的にもう一度生で聞きたかった曲No.1。そうだそうなんだよ[New]World!の!!!!大地が海が森羅万象が迫り上がってくるような廣瀬拓哉の力強くて全能的なドラムが!!!!私は本当に大好きなんですよ!!!!!

 

目覚め、覚醒、夜明け、黎明、新章、まっさらな言葉が次々と思い浮かぶ。幕開けの歌声、唸るような大地の大気のうねりのような腹の底から希望が朝日が氾濫していくような、全てを浄化していくような極光のような歌。聞くたびにどんどん体に馴染んでいく、透明な湧き水みたいな歌。おはよう世界っていうこの言葉は何度死にたい夜の向こう側に連れて行ってくれただろう。熊谷さんの力強い「連れてってやるよ!」の言葉には、思わず救われたような顔をしてしまった。連れてってくれ、どこまでもついていくから。

 

 

いやまじで聴けると思ってなかったんですけどシリーズ M6「人工衛星!!!!

いやまじで聴けると思ってなかったんですけど!!!!!!!!まってまじで嬉しかったこれがファンクラブイベントの!!!!力!!!!!!!!!!(そうでもなかったらごめん)

人工衛星のすっごく煌びやかな破滅願望観というか振り返って見たらこんなに引き返せないところまできてしまった、だからこそ、みたいな身震い(/武者震い)感とか、未来しか見ていない(過去は潰えてしまったから)見ることのできないある種の絶望感を内包した爽やかな希望、だがそれは自分自身すらも焼き尽くしかねない極光である、それでもみたいな!!!!!!歌詞観が!!!本当に好きで!!!生でずっと聞きたかったんだ!!!!!!!ステージを縦横無尽に駆け回るフロント組の笑顔が眩しかった。明るい月の明かりみたいで。

 

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人工衛星のI LOVE YOU〜の同期?SE?から聞きなれた「愛」のMix音が流れてきて、あ〜なるほどここで「世界は愛で満ちている」に繋がるか感じか〜ワールドツアーの話(MC)からの着想か〜いいな〜綺麗なセトリだ〜とか呑気に構えていたら徐々に愛の言葉の隙間に徐々に侵食していくように聞こえてくる「money」の音、、、、、、、、

 

 

M7「邪教・拝金教」

 

まーーーたお前たちはそうやって!!!!!!!そういう裏切り方をする!!!!!!!コラ!!!!!!!!大好物です!!!!!!!!!!!!!ありがとうございます!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

いや〜〜にしても今日の邪教拝金教………

まじで、まじでやばかった………(語彙力)

 

撮影OKのライブは基本記念に1.2枚だけ写真撮って、演奏自体は目と心に焼き付けておきたい派なんだけど、まじで1番聞いただけで「あ、わたしこの演奏の記憶が少しでも薄れたら絶対に後悔する」って脅迫的に思って大急ぎで、というかほぼ無意識でスマホのビデオを構えていた。撮った映像は動揺と衝撃でブレッブレだったけど、それでもこの演奏をその場限りの記憶にしないで本当によかったと思う、本当に。

 

憑依力が回を増す毎に上がっている気がする。

もうほぼ演舞のような、神楽のような、祈祷とすらも思えるような歌と舞と詩。

声帯の奥から爪の先まで、教祖としての解像度が日増しに上がっていっている気がする。圧倒的な統率力というかこのまま本当に神様にでも成ってしまうんじゃないかとすら思わせる(迫力?覇気?光量?/畏怖?恐怖?神格化?)ほどの群衆を魅了する力、引力、というか自分の領域へと引き摺りこむ力?そう!!それだ引き摺り込む力!!!歌の根底はそもそも祈りだし、その根底を無理やり引き摺り出して見せつけられるみたいな、人間の思想の最上位を鼓膜と網膜にねじ込まれているみたいな光景だった。

 

本当に、本当に圧巻だった、

(ちなみに自分でももうなにいってるかわからんけどいい。感情のメモだからこれ。)

 

 

M8「 The WORLD is Mine」

新曲?新曲???いやもうこれは新曲!!!!!!!!!!!!!!

ベストアルバムに入る新曲とのことであんまり詳しくは言えないというかまじでこの衝撃は初めて聞いた瞬間の衝撃とかなんとかをぜひぜひぜひぜひ味わってほしいから書かないしもはや書きたくない。いや、嘘ですめっっっっちゃ書きたいし語りたいです、だからアルバム発売まじで早よしてください一刻も早く聞いてくれ世界ていうかこれ絶対スルメ曲だからもう一回聞かせてくれまじで。

 

 

M9 「ラブレター」

「一番新しい曲から一番古い曲をきいていただこうかと。」

BURNOUT SYNDROMESの一番の面白さは、聴き比べることだと思う。」

という熊谷さんの軽い曲説というか掛け合いから始まったこの曲。

 

ラブレター特有のザラついた音色というか、この曲だけが持つノスタルジーな空気感が私は大好きなんだ本当に。本当に本当に。当時の空気を大切に丁寧に切り出したみたいなこの特有のザラつきが。

 

メンバー3人、今と昔では取り巻く状況も違うなんてもんじゃないだろうし、人間の思考や性格はどうやっても内面的にも外面的にも成長して変容してしまうもので、だけど、ラブレターを演奏している時の3人の表情と演奏は本当に子どもみたいに無邪気で楽しそうで、バーンアウトを結成してこの曲を作った時もこんな顔で演奏していたのかなとか不躾に思ってしまった。私の憶測でしかないし、憶測というか願望でしかないまであるんだけど、バーンアウトの3人が今や世界にまで羽ばたき始めていることを思うと、本当に今この瞬間、この浅草花劇場でこのラブレターという曲を聞けているこの瞬間はまさに奇跡みたいなことで、こうやって大切になっていく時間なんだなと改めて思った。

 

(ちょっとまってクソでか感情がすぎない?)

(要約すると懐古厨もにっこりなバンドだね素晴らしいねってことです)

 

 

ラストM10「Dragonfly」

正解!!!!!!!!!!!!!大正解です皆さん拍手!!!!!!!!!

 

これから世界へ羽ばたいていく…というかもう羽ばたいたその道中で様々な進化を遂げてそれをもう一度生まれた場所に還元するためにこの場所に戻ってきた、戻ってきてくれた今の3人に、こんなにも相応しい曲があるだろうか!!

文學少女でも書いたけど、私は曲を聞くときにその曲と曲の歌い手のバックボーンとか人柄や行動面精神面とかの説得力(/没頭感)をとっても重視して聞くタイプで、どんなに素敵なことを歌っていてもその曲を扱う人の解釈が一致していないといまいち曲に没頭できないとかいうくそめんどくさいリスナー。

そんな私を、もう本当に一寸の隙も与えないほどの説得力と自己実現力でこうやって完膚無きまでに捩じ伏せてきてくれるんだバーンアウトの音楽は。

3人が奏でる音が水しぶきみたいに会場に煌めきながらひろがって、大きな羽音の波を立てる。天井を突き抜けていくんじゃないかというほどの熱気、3人のと私たちの羽音、ほんとうにどこまでだって飛べそうな気がする。頑張りたい、あなた達にあなた達の音楽に負けないように、恥じないように、頑張れる自分自身でありたい。

 

 

今回、というか前回の渋谷からずっと思っていることで、本当に海外進出してからのBURNOUT SYNDROMESは進化というか根底の火力が日増しに上がり続けているような印象がある。

こんなに歌声伸びやかだったっけ?

こんなに音圧すごかったっけ?!?

こんなに自由で嫋やかな演奏をする人たちだったっけ!!!!!

 

特に、今日のライブ中はこんな感じで驚きと歓喜の連続だった。

 

燃え尽き感謝祭とか銘打ってるわりに火力のパワーアップが過ぎないか???

あの人たち燃え尽きることを知らないが???もはや業火だが???

 

正直、昨今の海外進出については寂しさの方が強かった。

だって海外なんて気軽には行けないし、その分日本公演は減らさざるを得ないだろうし。

 

でもさあ、こんな進化を!歌声を!音楽を!目の前のステージで見せられたらもう何も言うことなんてできないじゃないか!!!

 

 

というかむしろ、今までの何倍も、何百倍も、

BURNOUT SYNDROMESというバンドにわくわくしている自分がいる。

 

 

 

大きくなったその翼で、自由を手に入れたその翼で、

次はどんな空を、景色を、世界を、見せてくれるんだろう。

 

 

 

楽しみで、楽しみでしかたがない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

MCで印象に残ったとこ(完全主観)(言い回しほぼ捏造)

 

世界ツアー振り返りコーナーにて

石「斜陽とかあの辺の頃のアー写構図再現して撮ってみました!」(写真投影)(エモ)

熊「俺、真っ黒すぎない??この写真のどれよりも黒い!!笑」

石・廣「ダークサイドや!笑」

 

まじで黒かった。ベンタブラックかと思った。

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Q&Aコーナーにて

Q「海外でのびっくりエピソードなどありますか?」

廣「ホテルで変な人にエレベーターのドアガッて開けられて、そのまま自室にも侵入されそうになった、やばいと思ってフロントに降りてもその人ついてきててどうしようかと思ってたら向こうのファンの人が話しかけてきてくれて助かった」

石「部屋入られてたら完全に強盗されてた、ワンチャン死んでたかもなあ」

 

いやまて怖すぎる、生死の身近さがちがう

お願い生きて、まじで気をつけて、、(杞憂民)

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Q&Aコーナーにて

Q「このメンバーでよかったなと思うことはありますか?」

石「このメンバー以外でやったことないからわからへん!一時解散とかメンバー入れ替えとか紆余曲折あって今の形にみたいなことが一切ないから答えられません!笑」

熊「最初に付き合った人と結婚したみたいなね」

 

(最初に付き合った人と結婚したみたいなね........!?!?!?!)

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MCにて

大裕さんがコミュ強過ぎて海外のおっちゃんにちゅーされまくった話

 

熊「パパ活やん笑 また適当言うから〜」

石「体張ってお土産ゲットしてきました」

 

その後、ラストのDragonfry選曲を自分の手柄にしようとした大裕さん

熊「また適当言うてる!!」

石「お前もファーザーか!?パパか!?」

熊「ちゅーしたろか?」

 

(  ちゅーしたろか!?!?!???!?!?!?!?!?!?? )

 

あと今後写真撮影あるときはできたら事前アナウンス頂けると幸、、、、

心臓の予備、、、持ってくんで、、、、、、、、、

 

 

 

おわり。

 

“TOKYO” 備忘録

 

 

宝物をみせてもらっているような気分だった。

たくさんの人が今日まで大切に守ってきた宝物を

そっと小箱を開けて見せてもらっているような、

そんな気分だった。

 

 

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2022年2月10日、大阪。

夜行バスに乗って大阪に行くのはいつぶりだろう。

コロナ以前に別のライブで行ったきりだから恐らく2年半近くこの独特の身体の軋みを体験していなかったのかと思うと、寝違えた首の痛みすら愛おしく思えてしまうから不思議だ。

 


BURNOUT SYNDROMES TOUR 2022 “TOKYO” 

2022.2.10 なんばHatch

 


たくさんの人が待ちわびたであろうこの日に、たくさんの人がそれぞれの日々を乗り越えて目指していたであろうこの日に、私もやっと辿り着いたのだ。

街ゆく人々の喧騒も、大阪の煌びやかな街並みも、いまか今かと出番を待ち侘びていたであろう電子チケットを表示している液晶画面も何もかもがきらきらと輝いて映る。

 

思ったよりも早く会場に着いたので、邪教の信徒よろしくしっかりグッズは購入。

その御加護あってか整理番号Cというほぼ最後の方での入場だったのに、まさかの5列目上手側激近席を獲得。おいやっぱ最高だな邪教これからも唱え奉らざるを得んだろこれは。

迫り来る緊張の中、

TOKYO行きの列車の汽笛を粛々と待つ。

さあ、もうすぐ最後の旅が始まる。

 

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緊張と高揚で吐きそうになりながらもついに開演。

(ちなみにこの時からもう既に終わってしまうことを考えてしんどくなる病発症。)

 

アルバムのアートワークでもある路線図を元にして展開されていくOP映像(廣瀬くん作マ…!?クオリティやばない…!?)順当に進んでいたBURNOUT SYNDROMESの列車が突如コロナにその行く手を遮られて路線を変更するという演出からはじまる。

 

…いやもう泣くって。そもそも私ほぼワンマン初参戦だし初めて見たの配信ライブだからその軌跡を経験してないにも関わらず何故かめっちゃ泣くって。これほんとに今までずっとライブにいって応援してきた方々とか情緒どんななるの???精神力どない??歴戦の戦士かそうかなるほど????

 

紆余曲折、配信ライブを含んだ回り道を経て天空高く伸びていく軌跡の先に浮かぶのは「なんばHatch」の文字。そしてBURNOUT SYNDROMESの文字と共にバックシルエットの中ステージに駆け出してくる3人。

 

ああ、やっと逢えた。

この光景をどれほど夢にみただろう。

 

私はきっとこの瞬間をずっと忘れないような気がする。大裕さんの跳躍と突き上げた拳の躍動感。廣瀬さんの軽やかなステップとシルエット越しでも溢れる笑顔。そして熊谷さんの深々としたお辞儀と甘美なまでに繊細に宙を指した指先。

3人の視線が交わった瞬間、それが当たり前であるかのようにひとつの塊になって音を鳴らしている。

 

ああ、目の前にBURNOUT SYNDROMESがいる。

BURNOUT SYNDROMESの鼓動と音楽がここに渦巻いている。

もうここにいる理由は、それだけで充分だった。

 

 

 

M1 Good Morning World!

「 おはよう世界!  」

先程までの荘厳な余韻を残したたま、清々しく瑞々しい咆哮から始まるTOKYOツアー!

これだよこの歌声を一体どれだけ待ったと思ってるんだ!!!!!

長い長い夜を越えた夜明けの合図に相応しい、幕開け。

縦横無尽に舞台上を駆け回る大裕さんも、端正な風貌に似つかわしくないほど獰猛に全身を振り下ろす廣瀬さんも、森羅万象の提言を代弁するかのように明滅する光と言葉と音楽の中で鮮やかに舞う熊谷さんも、すべてがこの夜明けに相応しい閃光を放っていた。

ああ!なんて目映く楽しい幕開けだろう!!おはよう世界!!逢えてよかった!!!


そしてこの時思った、「あ、これはだめだ。今日の熊谷和海の歌はやばいぞ。」と。

もちろん、私が持ち得る限りの賞賛の意を持って。

 

M2 ロザリオをはずして

ロザリオを2曲目にもってきてくれるのあまりにも解釈一致で本当に助かる(?)疾走感と宗教感が織りなす陶酔に一気にバーンアウトの楽曲が持つ振り幅から生まれる混沌とした世界に引き摺り込まれる。

語尾の至る所に鏤められたシャウトが最高に良かった。何度でも言う。シャウトがあまりにも良かった。DVDで擦り切れるほど聞いて悶えて痺れたやつだった。ああもうほんとすきまじで(語彙)

 

M3 エレベーターガール

まさか聞けるとは思ってなかったって…………檸檬のトレーラー映像を見て本格的にバーンアウトにハマった私としては檸檬収録曲を聞けるだけで生唾ものなのに、そのなかでも特に大好きで大好きで堪らないエレベーターガールをこんなに早く生演奏で聞けるなんて思ってなかったもんだからもうほんとに(文字数)

この曲が持つ、都会的で無機質なサウンドに漂う仄暗い寂しさと一抹の諦観が混じり合って生まれる心地よい矛盾が今回のTOKYOのテーマに本当にぴったりだと思った。いつだったか遠い記憶の中で朦朧と見つめた、渋谷の寂寥混じりの青色を思い出ながら聴いていた。


M4 Love is  Action!

Clap煽り同期から始まってなんだなんだ!ってなった瞬間に聞こえてきたのは煌めきを濃縮還元したようなイントロ!これは!生演奏で聴きたくて仕方なかったLove is Action!

セピア色の銀幕の中に手を引かれるように誘われるその感覚は何度体感してもわくわくしてしまう。

大裕さんの優しい扇動に導かれて弾くClapがもう本当に楽しくてたのしくて…!

そして毎度の事ながら熊谷さんのクランクインの投げキスの仕草とClapへの賞賛のお言葉が毎度毎度甘美で糖度高くて戸惑ってしまうし絶対確信犯だろうからやっぱあの人ギルティ。まじでギルティ。あと指パッチンめちゃくちゃすき。


M5 世界は愛で満ちている

ご友人の結婚式のことについて書いた楽曲との事だったけど、この曲を聞いている時わたしはいつも熊谷さんの心境の変化だったり、世界への向き合い方の変化だったりのことを考えているような気がする。無垢で神聖な光の中で「ベールを上げてくれたのはあなた」という言葉を東京でも大阪でも客席を愛おしそうに見渡しながら歌ってくれたからかもしれない。だけど、私はその言葉をそのまま貴方達に投げ返したいよ。私はまだ世界には嫌われたままかもしれないけど、貴方達の音楽に出逢えたおかげで世界の全てが敵だという訳でもないのかもしれないと思えたよ。暗闇を照らしてくれてありがとう。私の世界は今貴方達の音楽がくれた愛で満ちているよ。


M6 邪教・拝金教

とは言え待ってたんだよなあ!!!!この掌返しを!!!!!!!!!!!

イクラブの同期音源を無理やりメイクマネにしてるの最高に皮肉が効いててまじで脳髄痺れる。降り注ぐ轟音と点滅の中には、紛れもなくこの邪教の教祖がいた。舞台上に大きく手を拡げて三拍子を掻き混ぜながら私たちが堕ちてくるのを不敵に笑って待っている教祖様が居た。

こういう時の熊谷和海の憑依っぷりには本当に畏怖と狂乱と陶酔を抱かざるを得ない。激しく明滅する暗闇を浴びながら、縦横無尽に駆けずり回る教祖の思念を含んだ歌声に思わず縋り付いてしまいそうになるのが分かる。

心酔、酩酊、信仰、そんなリビドーに満ちた言葉がこんなにも似合う曲を書き唄うボーカリストを、バンドを私は他に知らない。信仰や宗教は音楽やライブと表裏一体だからこんなにも血液が沸き立つのだろうか。このままこの熱狂に、この歌声に、愚かなままで蝕まれてしまえばいいとさえ思った。

 

 

ああ、この楽曲たちの中にひそやかに漂う危うさと執念にも似たカタルシスが堪らなく好きですきで仕方なかったんだよなTOKYO。

ここまでの怒涛の楽曲と感情の濁流に呼吸をする暇さえなかったような気がする。

刹那的までと思えるほどの疾走感に、遮断機の点滅の如く目の前がちかちかと明滅した感覚を一晩経った今でもまだ鮮明に覚えている。

 

 

M7 Dream On!!

LINE企画を経ての日替わりコーナー!(因みに最近何してる?ライブ見てますのLINE漫才めっちゃツボだった)

東京ではU.F.Oで圧倒的アイドルを魅せつけられたゾーンだったので「いやまじで振り幅えっぐ」っていう感情を抱かずにはいられなかったけど、こちらも音源以外で初めて聴けてめちゃめちゃ嬉しかったんだよなあ!THEライブ映えするバンドサウンド。慣れないなりに拳突き上げるのほんと楽しかった。あと熊谷さんばっか見てたらいきなり大裕さんのピカピカ笑顔が目の前に現れてびっくりした。突然のイケメンは心臓に悪いてやめて(やめないで)

 

M8 模範囚

この曲を聴く為にきたんだよその1。模範囚はてっきり本編最後あたりに持ってくるもんだと思ってたから東京公演の時は完全に不意打ちでこの曲を咀嚼する準備ができないまま聞いてしまっていたけど、大阪では改めてこの曲に真正面から向き合うことができた。

静寂で低体温なスポットライトの中粛々と歌い上げる熊谷さんの顔と声に落ちる影と光。無機質な牢獄に反響するように投げかけては消えていくような虚しさの幻影を見せる言葉の数々。絶叫、轟音、そして訪れる静寂と救済。徐々に熱度を持って明瞭になっていく3人の輪郭。

「最期は独房でなくて良かったと笑います」このフレーズを願望ではなく断言として歌い切っていたこの日の熊谷さんは、何を思って、何をその目に映していたんだろう。

絶対に泣くと思っていたのに、なぜか涙は出なかった。泣く必要がなかったからだ。もう私にとってもこの模範囚という曲は哀しい曲ではなくなったからだ。貴方たちがその歌声で私の名前を点呼してくれるのならば、いつか天獄にいけるようにもう少しだけ藻搔いてみようかと思えたんだ。この日の歌を聴いてたら私もそう思ったんだ。

 

M9 逢いたい逢えない

スクリーンに投影された映像だけじゃなく本当になんばHatchに雪が降り始めたような錯覚を覚えるほどに、透明感に満ち溢れた舞台としんしんと降り積もるように透き通ったサウンドと歌声。

正直ノーマークだったというか、所謂正統派ラブソングだという気持ちで音源を聴いていたんだけど、東京で熊谷さんが「皆さんとのことを歌った歌だなあと」とか言うからさぁ……もうそう言う心持ちで聴いちゃうじゃんか…ぎゅってなるじゃんか……逢いたかった、本当に逢いたかったよ……演奏しながらふと遠いところを見つめるメンバーの切ない視線もとても情緒があってよかった。ロンドンの雪景色が目に浮かぶようだった。情景描写力。。

 

M10 BLIZZARD

終盤!!嗚呼、終盤!!!

ああもう終わらないでくれ頼む!!

…と毎回嘆きながらも込み上げる熱狂を抑えきれずに気付けば拳を突き上げていたBLIZZARD。BLIZZARDを演奏している3人のそれこそ雪や氷のように鋭いまなざしとドライアイス低温火傷のような熱度を生で感じることができて本当に痺れた。

この日ささくれた「指先」を「唇」に変えて歌ってたの個人的にめちゃくちゃ好きだったなあ、なんだぁその透明感に溢れた文學、、あまりにも甘美だ、、

(あとこの曲のどこかで熊谷さんが愛しのギターに接吻をしていたらしい。見逃してんのよな。まじで。ふざけんなまじで。なにしてんだ私の目は。この日唯一の後悔だよまじで。な“あ“あ。)

 

M11 銀世界

この曲を聴く為にきたんだよその2!!!!!!!!!!!頬を切り裂き、輪郭を明瞭にしていく冷えた空気、吹き抜ける春風、3人が宙に掲げた指先に灯る暁の光、歌声が場内を駆け巡るたびに春が花が咲き乱れていくような幻影。交錯する視線と音と笑顔。そこに在るすべてが、春の青い煌めきをステージ上に萌芽させていく。

「一花咲かせにこの世に来た 36.5℃の火を抱えて」

この曲を聴きに来たというより、私はこの落ちサビを聴くためにこのライブのチケットを取ったと言っても過言じゃない。初めて銀世界を聴いた時から私の心の中にお守りのように刻んでいるこの言葉、何一つうまくいかない満身創痍の時だって何度も私を奮い立たせてくれたこの言葉、そしてやっとこの言葉を、銀世界という楽曲を生身で受け取ることができたこの日から、より一層熱度を増して私の中に煌々と揺らめいているこの言葉をこの瞬間をこの日をこのライブを、私はずっと大切に抱き締めて生きていくんだと思う。これさえあれば私は何度でも春風になれるんだ。きっと。いや、絶対。

 

M12 PHOENIX

「みなさんの拳を借りてもいいですか!」という熊谷さんの言葉から始まる不死鳥の歌。

個人的にバーンアウトを本格的に好きになったきっかけの曲なので思入れというかもはや感謝が凄い楽曲。拳を突き上げて、飛んで跳ねて、暴れて、笑って、あの日あの時BURNOUT SYNDROMESの音楽と共に目を奪われたオレンジの光に包まれて、この曲に声に音にバンドに出逢ったあの日のことを改めて反芻せずにはいられなかった。今思えば、どん底にいたあの日の私をこの不死鳥が迎えに来て蘇らせてくれたんだな、と思う。目の前にある景色と音のすべてが奇跡のように思えて視界が滲んだ。そうだ、もうあの日からずっと鳥肌が止まらない。

 

M13 FLY HIGH!!

飛べ、飛べ、全部ぜんぶ置き去ってどこまでも飛べ。

歌声もリズム隊の音圧も照明も演出も、すべてが私が過去映像を擦り切れるほど見て憧れ続けてきた光景が目の前にあった。ライブでは定番、とすら言うまでもないくらいにもはや彼らにとっては呼吸をするのと同じような、すべてがその身体に馴染み切った楽曲なんだろうな。私にとってはそのすべてがきらきらと煌めく憧憬そのものだったけれど。

ああ、こんなにも声を出して歌いたい。彼らに感謝を伝える為に歌いたいと思ったライブは初めてだった。DVDで何度も観た、過去映像で何度も心を奪われた「貴方達のパート」を自分も歌いたい、届けたい、という憧れを叶えるのはもう少し先になってしまいそうだけど、その日を迎えるまでは死ねないなと思えた。こうしてまたこの曲は私をまだまだ先へ連れて行ってくれるんだ。

 

M14 Hikousen

生き抜くことが前提の世界で、自分自身の逝き先ついてどうしてかいつまでも曖昧で言葉足らずのこんな世界の中で、貴方だけはこうしてちゃんと可視化された「さよなら」をくれる。

ぶっきらぼうに生きろと投げ付けられるより、この方がよっぽど誠実で人間的だと思う。烏滸がましくも似たような死生観を持っている私としては、この曲が自分自身の考えや生き方をそっと肯定してくれるような気がするんだ。そんな曲がこの世に存在していて、それを生身で受け取ることができる場所がある。こんなにも幸福なことが他にあるだろうか。

彼を劈く光の中に漂うように、浮遊するように浮かび上がる熊谷さんの輪郭と歌声が半透明な冷たさと確かな体温を持って身体中に入り込んでくる。

ああ、終わってしまうのか。

本当に行ってしまうのか。

欲していたさよならのはずなのに、未練がましくそんなことを考えてしまう。

この日の別格なほどに美しく伸びやかなハイトーンの透明度がまた胸中に渦巻く寂寥を掻き立てる。悲しくて淋しいのにまるで氷の中に閉じ込められたみたいにこのお別れから視線を逸らすことができない。爽やかで心地のいい喪失感が涙になって地面に落ちていった。

 

 

本編最後の曲が鳴り止んで、3人がエンドロールの中に帰ってしまう。

ああそうか、もう貴方たちは飛び立ってしまうのか。

 

 

各々が高らかに突き上げた拳や両手や楽器とお辞儀、そしてなによりもスクリーンに煌々と投影された「TOKYO」の文字を背負って力強く両腕を拡げた熊谷和海の全能感を私はこの先ずっと瞼裏に焼き付けて生きていくんだろう。まさに息を呑むようなそんな光景に、いかないでくれと叫びたくなる。そう思いながらも私にできることは掌の感覚が無くなるまで拍手を送り続けることだけだった。時間を止められないなら届け、どうかせめてこの拍手だけでも届いてくれ。

 

 

 

本編終了、そして拍手は早々に手拍子に変わっていく。

 

 

 

EN1 Ocean

全会場で一番前のめりだった(らしい)アンコールの手拍子を経て、聞こえてくる深海のような水音。両袖から大裕さんと熊谷さんが出てきてステージ中央でハイタッチするあの瞬間、きっと世界は愛で満ちていたに違いない。深海のような青が弾けて煌めく。

歌唱後にCLUBなんばHatchへようこそ!と熊谷さんが煽るほどにノリノリなEDM楽曲なのに、熊谷さんの「深い闇を抱えてるから君は美しいんだよ」と、大裕さんの優しくて力強い「大丈夫」にそっと肯定されているような気がしてぼろぼろ泣いてしまった。こういう比較的ノリ重視の楽曲にさえ、きらりと光る救済の言葉が鏤められているから本当にいい意味で息継ぎをする暇がない。そして2人があんなにも煽って、飛んで、騒がせるもんだから今日はしっかり筋肉痛です。だけどやっぱりこの痛みさえも堪らなく愛おしい。

 

EN2 ヒカリアレ

バーンアウトを好きになる前からなんとなくだけど好きで聞いていた曲の一つ。やっと生で聴くことができて本当に嬉しかったんだけど、この日のヒカリアレは歌詞より演奏よりなによりも熊谷さんの歌唱力に圧倒されて仕方なかった。基本的に音楽全般、歌詞をなによりも重視して聴いている私にとってはかなりイレギュラーなことで、歌詞が入ってこないくらいに?とか言ってしまったら聞こえが悪いかもしれないけど、それくらい歌声そのものに圧倒された。え、どこまでいくの?どこまで行ってしまうの!?と思わずにはいられないほどに伸びやかで、軽やかで、瑞々しい歌声と声の安定感と全能感。声が光を帯びて昇華していくようだった。

この日をヒカリアレを聴けたこと、この瞬間に立ち会えたことを誇りにさえ思う。貴方の輝きが音楽が、私の迷える明日を照らしてくれるんだよ、聞こえていますか。届いていますか。

 

EN3 セツナヒコウキ

最後の最期に、この飛行機が、この飛行機の滑走音が全ての伏線を回収しにきた。

きっとまた別の意味で沢山の人が待ち侘びていたであろうこの曲。こんな新参者が易々とほぼ初参戦のライブで聴いちゃってよかったんでしょうかと思えるほどの感動と一抹の畏れ多さ。

この日のセツナヒコウキもヒカリアレ同様安定感がすごかった、とんでもなかった。ずっとCD音源で聴いてたやつだ、DVDで観てたやつそのまんまだやべえすげえ本物だ(語彙力)

TOKYOという名を背負って全国に飛び出したこのツアーを締め括るに相応しいとしかいいようのない選曲。伏線だらけの文學小説の最後のページを読み終えたような、大作映画のラストシーンを見ているような、そんな清々しさまでもを感じさせるようなこれ以上ない選曲。

彼らの青春の閃光を目の当たりにしているような、それでいて今日まで歩いてきた様々な道を真っ直ぐに見つめているような、それこそ”TOKYO“と銘打ったこの物語の最終章を読んでいる時のような情景と感情と音楽の激流。息をする隙間もないほどに釘付けになっていた。

 

「いつも明日照らすのは夏、そして貴方たちの笑顔と無限大の群青」

 

この日だけの特別な歌詞を高らかに歌いあげている熊谷さんの笑顔、ほとばしる熱情を隠すことなく振り撒きステージを自由に飛び回る大裕さんの笑顔、2人の後ろで全身を大きく振り下ろし穏やかにたおやかに追い風を送っている廣瀬さんの笑顔、世界中の幸福と熱狂と感謝を一同に集めたような顔でステージに視線と手拍子を送り続ける私たちの笑顔。

 

すべてが、そこに在るすべてが、TOKYOツアーのすべてが、この終焉に相応しい光を帯びていた。

本当にすべてが宝物のような2時間30分だった。

 

 

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バーンアウトのライブは今回のツアーがほぼ初参戦だった。

念願叶って、なんて言葉じゃ足りないくらいに待ち侘びた空間のはずなのに、ステージを降りていく3人の姿を見送った後から、わたしはずっとこの胸中に渦巻くきらきらと蠢く塊のようなものを今ひとつ吐き出せずにいた。言語化できずにいた。

 

咀嚼して、飲み込んで、また確かめて、時間が経って、ようやくその輪郭が見えてきたような気がする。まだうまく言い表せないけど、大裕さんも、熊谷さんも、廣瀬さんも、お客さんも、わたしも貴方も、この場所が、このBURNOUT SYNDROMESという居場所が本当にどうしようもなく大切で、どうにか守り抜きたくて、できることなら永遠にしたくて堪らないんだと思った。

 

力強くて優しい光に満ち溢れてて、だけどどうしてかいつか瞬きの間に脆く儚く消えてしまうんじゃないかとも思えてしまうようなこの場所を、みんなで大切に抱き締めているようなこの場所を。

 

大人になってしまった時点で永遠なんてどこにもないことを識ってしまったくせに、わたしはこの時間が永遠になればいいのにと願ってしまった。小さい時に大切に集めていたはずなのに、大人になるにつれて無くしてしまった宝物をもう一度掻き集めているような感覚だった。

 

熊谷さんが、大裕さんが、廣瀬さんが、「終わりたくないねえ」って柔らかく笑ったあの瞬間に溢れ出てきたこの愛しさはなんだろう。触り方を間違えたらすぐに壊れてしまいそうなこの焦燥はなんだろう。

まだまだ人間としても未熟でBURNOUT SYNDROMESというバンドの1/1000も知り得てないであろう私の拙い想いと言葉では、まだ自分自身が抱いたこの感情に名前をつけることすらもできない。それでも、どうしようもなく大切なものであるという確信だけは確かな温もりと手触りを持ってこの手の中に息衝いている。

 

この温もりとBURNOUT SYNDROMESの音楽を抱き締めていれば、私は模範囚の一員として、透明な飛行船が迎えに来るまで、春風になって、生き切ってやれる気がするんだ。

 

 

こんなに大変な情勢の中、ツアーを駆け抜けてくれてありがとう。

音楽と言葉を届けてくれてありがとう。生きてくれてありがとう。

宝物のような時間を、こんなに素敵な世界を見せてくれてありがとう。

 

 

罰のような人生の中でも、堂々巡りの日々の中でも、粛々と愛を叫びながら生きてみようと思う、また貴方達のステージをこの目に映すことができるその日までは。

 

 

 

 

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36.5℃の火を抱えて。

私にとって、「雪」とはなんだろう。

 

冷たいもの、碧いもの、優しいもの、真っ新なもの。

そういった温度の低い、低体温の単語たちばかりが脳裏に浮かぶ。

 

 

だが、私はこの曲を聴いた瞬間「雪」に対して初めて熱度を孕んだ感情、イメージを抱いた。

 

 

 

BURNOUT SYNDROMES「銀世界」

 

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私の価値観を、凝り固まった脳味噌を氷の如く砕き散らしてくれた楽曲の名前だ。

冷たいはずなのに熱い、まるでドライアイスのようなこの楽曲は、私の心には静かに凛と揺らめく炎が燈ったようにいつまでも揺らめき続けている。

 

 

この場所は私だけの真っ新な銀世界。

きっと私にとっていつまでも揺らめき続けるであろうこの楽曲について、

私だけの足跡を刻むような気持ちで、真っ新なままの気持ちを書き残していこうと思う。

 

 

 

まずこの「銀世界」、曲調はなんとアップテンポながっつりバンドサウンド

曲名の発表があった日から、てっきり美しい刹那なバラード曲だと思い込んでいた私は

まずここでまんまと意表を突かれ、自分の凝り固まった固定概念を心から恥じた。

もはや漠然とした悔しさまで感じたよ。もっと尖れよ、私の感性よ。

 

 

 

まあいいんだ。まあいいからとりあえず全人類、

まずは歌詞を見てくれ。とにかく語らせてくれ。

 

白い息を吐き出して

踏み出す度 舞い散る雪煙

今 目の前に広がる 果てしなき一面の銀世界

 

冷えた空気は心地いい 己の輪郭が見えるようで

マフラーキツく巻きつけ 悴んだ手で枯れ木搔き分ける

 

冬の朝を思い出させるような、そんな美しく鮮明な情景描写から始まるこの楽曲。

「青春文學ロックバンド」の名を持つバーンアウト、その名前に恥じない描写力と表現力を乗っけから見せつけていくスタイル。胸の高鳴りが止まらない。さすが青春文學ロックバンド、、何度でも言いたい青春文學ロックバンド。

 

薄暗い洞の奥 ぬくぬくとした暗闇捨て 追え

吹雪の向こうで君を待っている

暁の光…

 

洞穴の奥の暗がり、ぬるま湯、自堕落。

何度抜け出そうとしても振り払えないぬくぬくとした暗闇に呑み込まれそうになっていた近頃の私にはこの歌詞はとても痛く響いた。

ただ、バーンアウトの凄いところはそこから抜け出せと無責任に鼓舞するだけじゃない。

その後に必ず溢れるほどの眩い光を示してくれるのだ。

 

「暁の光」

 

このたった3文字で、洞穴から這い出した私たちはその先に待っていた希望、栄光、未来の眩しさに目を細める。そんな情景をいとも簡単に瞼裏に浮かべさせてしまう。

なんという研ぎ澄まされた言葉のセンス。なんというかもう強い。すごく強い。(語彙力)

 

 

春風はいつも強く吹いてる 夢に沸き立つ 胸の奥から

命を燃やして君が通るとき 桜も梅も急いで咲く

白紙の楽譜の如き明日に

刻め足音 君の交響曲(シンフォニー)

 

熊谷さん自身も気に入っていると語っていた、「命を燃やして君が通るとき、桜も梅も急いで咲く」という一節。この一節で曲名通り銀世界だった真っ白な景色に、春風の香りと鮮やかな色が咲き誇っていく。

 

そう、「色」と「香り」。

バーンアウトの楽曲の魅力は、もはや聴覚だけじゃなく五感で楽しむことが出来ることだ。

限られた手段で受け手を未知の場所に誘ってくれる、その感覚はまさに文學小説の其れ。

 

 

いや、ていうか白紙の楽譜に雪景色を投影しているところ本当に好きすぎるなおい???

タイアップテーマの「音楽」と楽曲テーマの「雪景色」と「応援歌」感をここまでシンプルな言葉数でバシッとうまく融合させた歌詞他にあるかね?ないよね??ないね???(過激派)

  

 

( てかだいぶ書いたけどまだ1番ってまじ??魅力の密度すごない??? )

 

 

拗らせ限界オタクなのでもうこのまま2番への感情も書き残しちゃいます。

備忘録だから。これ所詮私しか読まない備忘録だからさ。いいよね。 

 

 

針葉樹林の迷宮 彷徨ってはまた元の場所に出る

堂々巡りの日々が 正解ルートを徐々に暴き出す

 

音すら凍る氷点下 叫べど救助は望めない

理想追い求む者はいつだって 凍えるほど孤独

 

 

夢追い人の孤独や無情さ、行き先の不明瞭さの輪郭を明確すぎるまでに言い表したこの一節。

リリースされてから恐らく何十回とこの曲を聞いてきたけど、何度聞いても体と心の真ん中にいる「理想甥求む者」を呼び起こし、奮い立たせてくれる。

あと熊谷さんの迷宮(ラビリンス)の美しい裏声がすんげえ好き。狂おしいほどに好き。

 

 

春風はいつも強く吹いてる

未来に竦む 背中を押す

火花を散らして 君が吠えるとき

穴熊たちも洞を這い出す

 

 

ここで!!!!!!!1Bの伏線を!!!!!!回収してきおった!!!!!!!!!!!

初聴きの時思わずリアル咆哮してしまったよ。穴熊かよ。這い出してやろうか。

 

1サビの色付きとはまた違った、煌々とした焔を纏ったような熱度と疾走感。

たった一曲の中でこんなにも沢山の色を魅せてくれるのか。なんて豊かな曲なんだ。

 

 

 

そして、この曲の中で私が一番、飛び抜けて、圧倒的、歓喜的なまでに好きで好きで堪らないのがオチサビのこの歌詞。この言葉。この23文字。

 

 

一花咲かせに この世に来た

36.5℃の火を抱えて

 

 

「ハッとする」という言葉は、この瞬間の為にあったのかと思うほどだった。

 

透明度の高い、凛とした蝋燭のように揺らめく言葉。

静かに、だけども確かな熱を持って陽炎のように揺らめくこの言葉。

 

初めて聞いたその日から、御守りのように私の心に燈り続けるこの言葉。

 

そうだ、私たちはこの世に一花咲かせてやるために生まれてきたんだ

人間として生まれてきたんだ。私として生まれてきたんだ。

 

この言葉を探していたんだ、待っていたんだと思えるほどに、

今の私を何よりも鼓舞してくれるこの23文字。

背筋を凛と立たせてくれるこの23文字。

 

私はこの言葉の温度を、生涯忘れることはないと思う。

吹雪に負けそうな時もこのフレーズを口元に宿せば、また前を向けるような気がする。

 

また音楽に救われてしまったな。

またバーンアウトに救われてしまったな。

 

 

雪解けは待っていたって来ない

君は春風 未知 拓いてけ

 

白い息を吐き出して

踏み出す度 煌めく 雪飛沫

今日も君を呼んでいる 轍なき一面の銀世界

 

 

 

私は、春風になれるだろうか。

私が踏み出す一歩に、雪飛沫は美しく煌めいてくれるだろうか。

 

真っ新で未知な明日、未来に踏み出せるだろうか。

 

迷うことだらけだ、不明瞭なことだらけだ。

果てしない白紙はいつまでも怖い。

 

だけど、それと同時にまだ真っ白な私の明日はこんなにも真っ新で輝かしいこと。

真っ白な未知の明日だからこそ、私はどんな足跡も刻めるんだということ。

この「銀世界」という楽曲が教えてくれた。

 

 

 

きっと大丈夫だ。春風は吹く。花は咲く。

36.5℃。

私のためだけに揺らめく火と、BURNOUT SYNDROMESの音楽があれば。きっと。

 

 

 

Lullabyを咀嚼する。

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「なんて、悲しい歌なんだろう」

そんな言葉が、この曲を聴いて一番最初に頭に浮かんだ。小さな部屋の隅、安物の白いCDコンポの前で、私はいつの間にか泣いていた。
枯葉が舞うように、はらりはらりと落ちる涙を拭うこともできなかった。

……

”夏草の緑も いつかは枯葉になり
幾年か先の草花たち支えるように 土へと還る”

そんな詩の一片のような歌で始まるコブクロの新曲「Lullaby」。
私はこの曲を初めて聴いた時以来、未だにこの曲を気軽に聴くことができない。冒頭でも書いた通り、今の私にとってこの歌はあまりにも悲しすぎるからだ。あまりにも優しすぎるからだ。

今私の身体の中心辺りから溢れ出る歪な感情や切なさを、私自身が受け止めて飲み込み切るために、私なりのLullabyについての向き合い方、身勝手で的外れかもしれない解釈や感じ方を此処に書きとめていきたいと思う。


……

まず、この曲のタイトル「Lullaby」
日本語にすると「子守唄

コブクロらしい、なんとも優しく暖かいテーマ。
曲の中でも、草木や季節の移り変わり、なんでもない日常の瞬間の愛おしさを、木漏れ日の中でページを揺らす"詩集"のような優しい言葉で歌詞に落とし込んでいる。

コブクロにしては珍しい、文字数の少ないコンパクトな歌。そして、そのコンパクトさに似つかわしくない言葉の密度と物語性。私はこの歌のそんなところに"詩集"に近いものを感じたのかもしれない。

歌割りも新鮮で、小渕さんと黒田さんが一節ずつ、大樹の年輪を重ねるように、刻み込むように歌を織り上げていく様がとても美しい。オンラインライブで初めてこの曲を聴いた時は、この二人はまだ私たちに新鮮さを感じさせてくれるのかと心から感嘆した。


要するに好みど真ん中、雰囲気も含めて文句なしの最高の曲なのだ。

そう、最高の曲なのだ。なのに、私はこの曲をまだ片手で数える程しか聴けていない。

 

それは、私にはこの歌のある詞が、歌の中の人物ではなく二人自身のことを謳っているように感じてしまうからだ。

”いつの日か僕らも 眠るのさ 僕が先に”

この一文。このたった一文でこの「Lullaby」という曲は私の感情を大きく動かし、激しく揺さぶった。

この詞を聞いた瞬間、切なさなのか、儚さなのか、悲しみなのか、痛みなのか、未だにうまく言葉にできない感情が溢れてきた。


「出逢い」というものには、例外なく「別れ」が付随している。それがたとえどんなに好きなものでも。どんなに大切なものでも。

私は、人生の半分以上を二人の音楽と共に過ごしてきた。コブクロの音楽に出逢うために私は生まれてきたんだと胸を張って言えるし、今この瞬間だって本気でそう思っている。だからコブクロがいない世界で、コブクロの音楽がない世界で、今と変わらず生きていく自信が私には正直ない。無いと断言できるほどに無い。

今までもこれからも、別れなんて想像すらしていないのに。彼らはこの上なく優しい言葉で「別れ」を描き、歌いきっていた。


「頼むからそんな悲しいことを、そんなに優しい声で歌わないでおくれよ。」

涙と一緒にそんな身勝手で我儘な感情が頭と心に渦巻いた。

 

だが、彼らはそんな言葉の後にこんな歌詞を続けている。


"おかしな悪夢に安らげない そんな夜は
懐かしいシネマにチャチャ入れて 笑おうよ
ただ通り過ぎてくこの時間も
幾年か先の日々を支える 想い出になる
今日を愛しく "

 

不安も恐怖もあるだろう。
眠れない日も、安らげない日もあるだろう。

それでも、

二度とは訪れない、この日々を愛おしむ。
刹那に過ぎ去っていく、今日という日を愛おしむ。いつか来る「別れ」を笑って受け入れるために。

 

「例えば僕らがいなくなったとしても、あなたは日々を生きていくんだ」

「当たり前に過ぎていく時間を、当たり前のうちに刻んでおくんだ」


そんな言葉が聞こえた気がした。

私が今まで何百何万と擦り切れるほどに聴いてきた声で、どの曲のどのフレーズよりも優しく愛おしむような声で紡がれる優しい言葉たちの中に、そんな言葉が込められているような気がした。

 

ああ、なんて悲しい歌なんだろう。
なんて悲しくて、優しい歌なんだろう。

無意識に目を逸らしていた不安も傷も別れも、
美しく肯定されてしまった。
また性懲りもなく、コブクロに救われてしまった。



……

この記事を書いてみて、気が済むまでこの曲を咀嚼した頃、私は再びこの曲の再生ボタンを押せる気がするのだ。いつの日かやって来る、哀しくて優しい眠りを、受け入れられるような気がするのだ。


今夜は、二人の歌で眠りに就こう。
明日からの事、今は少し忘れて。

おやすみ。

文學少女に出逢った日。

最近死ぬほどリピートで聴いているアーティストがいる。

それがBURNOUT SYNDROMESだ。

 

青春を繊細に切り取った文學的な歌詞がもうとにかくどツボで堪らない。

その中でもわたしがズブズブにハマるきっかけになった曲が2ndアルバム表題曲の「文學少女」だ。

 

 

今回はその「文學少女」についてイタいオタク全開で語っていこうと思うよ。

 

 

まずBURNOUT SYNDROMESの歌詞の最高なところは何と言ってもまるで文學小説を読んでいるかのような詩的な言葉選びとそれに付随する鮮明なイメージと映像力だ。

文學少女だけではないがその曲を聴き終わったあとはまるで短編小説を読んだ後のような余韻と充実感を与えてくれる。

ここまで文學に振り切った歌詞を書くバンドは後にも先にも彼らだけのような気がする。言葉フェチと言っても過言ではないと自負する私、ハマらないわけがなかろう。

 

(言葉フェチとは、、、)

 

 

 

「文學少女」の話に戻そう。。

まずこの歌は空が白み出す午前4時の映像から始まる。

小説を書き、小説と共に生きる「文學少女」の話だ。

 

締め切り前、午前四時、白み始める空。

そんな中、君と僕が主人公の小説を書いている。

 

そんな描写から始まるこの歌い出しは、

文章を書く人間だけ感じたことがあるあの朝の匂いを纏っている。

たったワンフレーズでその情景を思い出させる描写力。

しかもとてもシンプルに、小難しい表現を使わずに。

なんて美しく澄んだ歌だろうか。

そんなの冒頭から心を掴まれてしまうに決まってるじゃないか。

 

 

そしてここで薄々気づき始めた。

冒頭でこの文字数ってもしかしてやばいのでは。

それくらい魅力的な歌なんですってことを伝えたいのです。続けます。

 

 

この歌には有名な小説の題名や一節がたくさん出てくる。

人間失格」や「羅生門」「蜘蛛の糸」「走れメロス

名作たちが大波の如く小気味良いリズムで怒涛なまでに押し寄せて来る。

 

単純脳なのでそういう新鮮なことをされると一気に惹き込まれてしまう。

それが自分が好きな文學小説の羅列ときた日にゃあ尚更だ。

 

そして怒涛の有名フレーズの大波を受けたと思ったら、

場面は一気に夕方の教室に切り替わる。

 

夕暮れ チャイムが鳴り響いていた
沈んだ目で上履きを探す少女
授業も聞かずに 日が暮れるまで
窓際の席で小説を読んでいた

 

冒頭で小説を書いていた少女は、上履きを沈んだ目で探していた。

燻んだ青春が、少女の葛藤が揺らぎが、一気に頭に情景として流れ込む。

 

 

ボーイ・ミーツ・ガール@校舎裏
籠球部の喧噪と 風に舞うカーテンと 通知表飛行機と

 

校舎裏で落ち合う男女、籠球部の喧騒、風に舞うカーテン…

名詞で魅せられていく教室放課後の風景。

ここまではわかる。ここまではわかるんだ。。

 

問題はその後の「通知表」と「飛行機」。

この2単語が個人的にとんでもない。初聞で度肝を抜かれた。

「通知表」という単語で少女が抱える現実と夢のギャップが浮かび、

「飛行機」という単語でそんな葛藤を知らぬかの如く青く高い空が少女の頭上に広がっている。そんな青春を焼き付けたような情景が浮かぶ。

 

たった2単語にここまでの情景が詰め込めるのか、、

紛れもない文學、圧倒的な言葉選びのセンス。感服。。

 

 

何遍も何遍も書き直したこの世界を君は笑うだろう

嘘ばかりのストーリーと

 

 

そんな報われない言葉たちから始まるサビ。

この言葉に共感できることが私は嬉しくて少しだけ哀しい。

どの創作にも大なり小なり付き纏う、虚しさや寂しさを見事なまでに言語化してくれている。

 

ただ、ラストシーンのこの台詞が君以外に伝わりませんように

その手首の痣 とても綺麗でした

 

まず、とりあえず、君以外に伝わりませんようにっていう言い回しだよ。

凡人ならせめて君にだけは伝わりますようにって書いちゃうところを。

いやはや文學。

 

そして、、、
 
 
 
『 その手首の痣 とても綺麗でした 』
 
…いや、まじでこんな歌詞全人類が何百万回生まれ変わっても思いつかないだろ。。
最高に刹那的で叙情的。。熊谷さん天才。。
もはやこの一文を書きたいがためにこの記事書いたまである。
 
青春の青い傷を、こんなに美しく言い表すことが他にできるだろうか。
こんなもに切なくて瞬間的で眩暈がするくらい綺麗なフレーズがあっただろうか。
羅列した文字の全てが眩く燦爛に見える。聞こえる。

 

 

2サビの言葉たちもとことん素晴らしい。

 

何遍も何遍も書き直した その未来で君は笑うだろう

誇り高きストーリーと

今 あの孤独と自殺願望が君のための文學になるんだ

跳ねる水飛沫 とても綺麗でした

 

いつだって創作の原動力になるのは孤独と希死念慮と何かを変えたいという衝動だと思っているタイプの人間なので、この歌詞への共感とそれを言語化できる言葉力にただただ脱帽でしかない。

何かを創ることは哀しくて虚しいことだ。

だけど、水飛沫みたいに綺麗であるはずなんだ。

漠然とした迷いも不安もこの曲が拭い去ってくれる気がした。

 

私はこの「文學少女」のサビの歌詞を、きっと死ぬまで好きでいると思う。

 

 

 

ザザザッと好きなフレーズについて散文塗れで語ってみたけど、相変わらず纏まりがなさすぎて永遠に書き続けしまいそうなので一旦この辺にしておく。。

 

 

とりあえず、文學少女を聴いてくれ。

BURNOUT SYNDROMESを聴いてくれ。

頼むぜ全人類。言いたいことはそれだけだ。

 

 

 

「文學少女」という曲出逢った日、言葉を劔に、沈黙を盾に戦う彼女に出逢った日、

私はBURNOUT SYNDROMESという一つの長編小説に出逢ったのかもしれない。

 

文學と青春の温度を纏った、最高の長編小説に出逢えたのかもしれない。

 

 

youtu.be

 

 

 

 

 

突然の更新と再開。

 

脳死気味の日々に刺激を与えるために、

そして常日頃漠然と欲していた文章力の向上のために、

一年以上放置していたらしいブログを再開させようと思う。

 

最近の出来事、主に音楽について、

熱度と記憶が燦爛なうちにここに書き残してやろうと目論んでいる今日この頃。

 

とか言いつつ最近の止め処ない音楽への熱をどこかに吐き出したいだけなのかもしれない。

気負わず、焦らず、徒然と垂れ流していくよ。

よければ、日々の隙間でお付き合いください。

 

 

 

続けばいいなあ。。

 

月見ル君想フ「中原くん」

[2019.10.6 中原くんワンマンライブ@月見ル君想フ

 

 

緑さんの月見ルライブの余韻を引き摺りながら

昨日は中原くんの月見ルワンマンへ。

 

 

もともと続きの仕事の予定だったけど、

奇跡的に6日だけバラしになって無事行けることに。

 

 

 

これって奇跡??運命???

勝手ながら中原くんに呼ばれてる気がして

速攻でチケットをとった次第でございましたよ。ええ。

 

 

 

対バンとか緑中ちゃるスリーマンにはちょくちょく行ってたけど中原くんのワンマン自体いつぶりだろうってくらい久々で、なんなら少し緊張しちゃったレベル。笑

 

 

 しかもこれまた大好きな月見ル。

 

一見、混ぜるな危険に見える組み合わせに多少の新鮮さは感じたけど、きっと中原くんは、そんな違和感さえも飲み込んで、吐き出して、

自分の独壇場にしてしまうんだろうなっていう確信があった。

 

 

 

今までそれなりに彼のライブを見てきた(つもり)だけど、最高以外の感情を抱いたライブなんて一つも無かったから。

 

 

 

 

.

 

 「 バケモンかよ。 」

 

 

 

そんなありきたりな言葉が自然と口をついてしまったんですよ。ええ。

 

 

上手い…。本当に歌が上手い……。

クソど素人の私にこんなこと言われてもどうしようもないんだろうけどとにかく歌唱力と表現力が桁違い。エグい。マジで鬼。

 

最近は、ずーーーっと弾き語りでの中原くんを見てきたけど、この人は本当にバンド映えするよなああああ〜〜。

 

ぶっちゃけぼっち参戦だったし、

ある程度ライブも重ねてるつもりだったから

スンッ…と澄ました顔で見るつもりだったけど

バンドを引き連れた中原くんを前にしてそれは無理みの極みだった。笑

 

 

まずメテオストライク!!!

とにかくメテオストライク!!!!

 

弾き語りver.はすごくキラキラした銀河みたいなイメージだったけど、フルバンドだととにかく疾走感とゴリゴリ感がガツーンとくる!!(語彙)

 

いや、歌うんまっっww

って何回なったことか。笑

 

でも弾き語りの時のキラキラ感も消えずに帯びてて、あの瞬間、あの空間だけが宇宙に包まれたみたいな不思議な感覚だったなあ。

背中に背負った大きな月も相まってね。

 

 

 

あとやっと生で聴けたコピーアンドペースト!!!!!!!

かっこいい!!!!!!!!!!

サビのファルセット馬鹿かっこいい!!!!!!

 

最近の中原くんの新曲の中でもダントツで好きな曲。

声と曲調が合いすぎ。 滑舌良すぎ。

なんなんあれ。

毎日貼り付けたみたいな言葉と笑顔の中で生きてしまっている自分にとってこんなにいい意味で抉られる歌はなかなかないです。

バンドライブ音源欲しい、、、。

 

 

あと印象的だったのが没落

 

INのコポコポ音からの不穏な空気(どちゃクソ好み)。

不穏なメロディ、不穏な明かり。

不穏なのに、どこか澄んでいるような不思議な浮遊感。

深海の底でもがくような言葉たちが自分と重なって痛い痛い。

 

 

痛い、深い、でもすごく良い。

 

 

ゴリゴリにぶち上げた後にこの曲を持ってくるところ、やっぱりライブ構成がすごく上手いなあと改めて実感した。

 

www.youtube.com

(リンク貼っとくからみんな見て。まじで)

 

 

 

 

 

あとは明日もし僕がタツノオトシゴになったらとか、馬鹿とか、君カノとか、さらばとか大好きな大好きな曲がいっぱいあったけど、

 

 

 

今回の一番は間違いなくエサだった。

 

きっとこのライブのメイン曲だろうし、

これから全面的に推していく曲だろうから

当たり前っちゃ当たり前なんだけど、、

 

 

それでもこの曲にかける中原くんの想いとか覚悟が、脳内に直接入り込んでくるみたいな、そんな時間だった。

 

 

 

きっとアドリブであろう完全オフマイク。

ステージ上手に座り込んだ中原くんに差し込む月明かり。

美しい歌声。

 

ロマンチックな映画みたいな光景だった。

 

 

本当に映画みたいな美しくて儚い光景、

そしてこの上なく澄んだ歌声。

 

中原くんの歌声は水の流れみたいだなっていつも思う。

 

時には濁って見えるほどの猛烈な濁流。

 

時にはこの上なく澄み切った、静かで美しい清流。

 

 

その日その水は背中に背負った虚像のお月様を飲み込み、受け入れ、反射した光を受けてキラキラと輝いていた。

 

 

そしてこんなにも一瞬一瞬に全てを懸けて、

身を削って、命を削って歌う人を私は他に知らない。

 

 

中原くんと黒田俊介くらいじゃないかしら。

( 2人居るんかいって思った人、それもまたご愛嬌。)

 

 

今にもぶっ壊れてしまいそうなエネルギーに圧倒されるけど、どうしても目が離せない。

 

そんな歌を歌う人に出逢えたことを、心から誇りに思う。

 

 

 

 

この日の不貞腐横丁酩酊節は過去一だった。

 

緑さんに引き続き、張りぼてのはずのお月様が

その瞬間だけはムカつくくらい偉そうな本物に見えたよ。

 

 

 

 

とにかく歌が上手い。

ライブが上手い。

魅了するのが上手い。

 

世界中のエモさをぎゅーーーーーっと濃厚凝縮したみたいな時間。

この日もやっぱり、月見ルを中原くんだけの独壇場にしてしまった。

 

 

 

最低で最高な中原くんの歌と言葉は、

あの瞬間だけは紛れもなく、

 

私たちの神様だった。

 

 

 

 

www.youtube.com

 

 

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